万年筆とインクは切っても切れない一心同体の関係です。ペン先からさらさらと流れ出るインクを見るだけでも楽しいひと時が過ごせます。このインクの出のことを、英語でインクフローと言います。

この記事ではインクフローとペン先、色と相性などの方面から万年筆の選び方についてまとめてみたいと思います。

インクと万年筆とあれこれ

インクフローの話に入る前に、インクの粘り?変色?なにそれ?という方のために、万年筆のインクについてまとめておきたいと思います。

万年筆の粘り気は、インクの濃さともかかわるので科学的に解説できなくもないのですが、簡単に言うとペン先から流れ出るインクの加減のことを指します。

万年筆で書くと書いた線の端の部分にインクがたまり、そこだけ色が濃くなるものが多いのですが、粘りの多いインクとそうでないインクではインクが溜まった部分とそうでない部分の色の差が異なります。

また、注意したいのが、万年筆のインクは紙との相性や経年劣化で色が変化していくことです。特にブルーブラックのインクは変色が顕著です。線を引いた直後は明るい緑がかったブルーだったものが、じょじょにグレーのブルーになっていくさまを見るだけでも飽きません。

「腐食インク」や「証書用インク」といった、劣化しない、もしくはしにくい素材のインクもありますが、そのようなタイプのインクは取扱が難しいので初心者向けではありません。

光に当たることで色があせていくので、時間がたって同じインクで書いた字を見るとかなり違うように思われる可能性があります。

もし、インクを買う時に店に置いてあるインク見本を見るといった場合でも、変色しているということを念頭に置いて見ておくとイメージと違ったということが減っていいかもしれません。

インクフローとペン先の関係って?

万年筆初心者の方にはインクフローが…といわれてもなんのことやら、と思われる方も多いかもしれません。近頃はポールペンでインクが出すぎるということも少ないですし、そもそも鉛筆はインクがありません。

万年筆を書いているとわかるのですが、ペン先によってインクがふんだんに流れ出るものと、なかなか出てこないものがあるんです。メーカーによってフローの良さは異なりますが、日本製は比較的フローがよく、海外製はフローが鈍いことが多いです。

インクの出は、紙の上に乗ったインクの量と乾きやすさで見分けます。あまり変わらないように思えるかもしれませんが、本当に相性というものはあって、びしゃびしゃと出るものもあればなかなか出ないものもあるのが面白いところでもあります。

一般的に、細字はフローのよいものを、太字はフローに粘りのあるものを選ぶとよいといわれていますので、自分が使いたいインクの評判を確認して、インクにあった万年筆を選びたいものですね。

細字はペン先にインクが出る道が狭く、太字は広いため、あまり太字にフローが良いものを選ぶとびしゃびしゃと出すぎてしまってインク漏れのような事態になりかねませんので、特に太字の万年筆を使いたい場合はインクを選ぶ時も気をつけるようにしましょう。