万年筆の世界に触れて、一度は耳にするのが「あなたは和製派?それとも舶来物派?」という議論です。といっても、初心者の方が聞いてもなにそれ?何が違うの?と疑問に思ってしまいますよね。

そもそも、国別で万年筆に違いはあるのでしょうか?この記事ではこの二つの派閥についてわかりやすく解説したいと思います。

違いその1:値段に違いがある!

舶来物は輸入品であるため、関税や輸送費、ブランドの価値戦略のため価格が高くなります。和製のものに比べて通常2~3倍の値段に設定されているのが相場です。

エントリーモデルと言われる金ペンの万年筆を例とると、ほぼ同スペックの和製の万年筆の価格が1万円前後であるのに対し、舶来物は3万円程度に設定されています。

違いその2:ペン先の繊細さが違う!

次によく言われる特徴として、ペン先の太さの違いがあります。

漢字文化の日本では、狭い範囲に細かく線を引かなければならないためか、全体的に舶来物に比べて細く作られています。また極細字と中字を比べた時の太さの違いでも、かなり明確に太さが変わります。

他方、舶来物の極細字と中字はほぼ変わらないようにしか見えないこともあります。これは単なるクオリティの差だけの問題ではないでしょう。アルファベットでは字に強弱がほとんど必要とされないからです。

個人的に、舶来物と和製の好みに差が出て議論になるのはこのペン先の問題が最も大きいのではないかと思われます。

違いその3:デザインに違いがある!

ペン先の太さの次によく指摘されるのが、デザインです。これはなにも螺鈿や蒔絵といった日本ならではのラグジュアリーな万年筆のことだけを指しているわけではありません。

特にエントリーモデルで顕著なのが、黒色にスマートなフォルムの万年筆です。ドイツのモンブランに代表される「万年筆」といえばこれ!といえる形ですね。日本の会社ではほぼ間違いなく一本は販売されています。

スタンダードで機能的、奇をてらわない堅実なデザインですが、逆に言えば遊び心やおしゃれさには欠けるともいえるかもしれません。

対しておなじエントリーモデルでも舶来物にはショッキングイエローや黄緑など、カラフルで形も様々なものが販売されています。舶来物派の方にはペン先だけでなくスタイリッシュなデザインの万年筆がお好みの方が多く見られます。

国によっても特徴があるらしい!?

なお、舶来物と一口に言っても国によっても違いがあります。例えば、ドイツやイタリアの会社はペン先を自国で作っていますが、フランスのブランドは他社のものを流用しデザインのみで販売していることもあります。

これは日本製と舶来物で異なるというほどの差ではありませんが、品質が安定しているのか、どんなデザインのものが多いのか、といった点で国別の傾向がわかります。

ペン先や品質に限っていうならば、ドイツのものはどれも均一ですが、イタリアのものはばらつきがある、といった特徴です。大してデザインでいえばイタリアやフランスのものがよりスタイリッシュで良いという方もいます。

単に会社の名前や知名度だけでなく、国や文化にも思いを馳せて決めてみるのもいいですね。

さて、そろそろ初心者でもどちらがいいか選べるような気がしてきたのではないでしょうか。あなたは和製派ですか、舶来物派ですか?万年筆の世界に踏み込んだ記念に、ぜひ一度は考えてみてくださいね。