万年筆のペン先の太さは大まかには細字・中字・太字の三つがありますが、万年筆好きの間でよく言われるのが「万年筆を使っていくと細字から太字へ好みが変わるらしい」という噂です。逆にいえば、好みがはっきり分かれるほど細字と太字は違うということでもあります。

この記事では初心者の方にもわかりやすいように太さによって変わる特徴を解説したいと思います。

その前に!太さの違いについて知ろう

特徴を知る前の事前知識として、万年筆とペン先の太さの関係についておさらいしておきましょう。

会社によっても基準が異なるため、「細字」といったらこの太さ、というような絶対的な基準は存在しません。製図用のペンのようには精密に決まっているわけではありませんが、細かく分けると極細・細・中・太・極太の五種類が一般的な太さの段階です。

全体的な傾向として、同じ「細字」と言われているものであっても日本で作られたペン先よりも海外のペン先は太めに作られていることが多くあります。場合によっては日本では中字といっていいほど太いペン先もあります。

これは単に「細字」と「中字」、「太字」に対する基準が会社で異なるだけではなく、個体差によって異なる場合もあります。外装もそうですがペン先には個体差がはっきりとる限り対面で実際に使って確認してから購入すると失敗が少なくなるでしょう。

「細字」と「太字」の違いは、そのペンの太さだけではありません。線の引きやすさが違うんです。もともと万年筆はインクの表面張力を利用して筆記するので、ペン先と紙を一定の角度と方向を保って書く必要があり、ペンの持ち方にも少しコツが必要です。

細字よりも太字の方がよりペンポイントの幅が広がるので、慣れていない方やペンの持ち方が悪いとなかなか線が引けない場合があるのです。そのため、ペンの持ち方に自信がないな…という万年筆初心者には細字か中字をまず購入することをおすすめします。

細字派と太字派が気にしているポイントとは!?

事前知識をおさらいしたところで、細字と太字の違いをみていきましょう。

・細字の特徴

漢字などの細かい字や線も引くことができ、堅めのペン先が多いです。絶対的にインクの量が少ないため、紙にすぐインクが吸われていき、余計なインクが溜まらないのが特徴的です。非常にボールペンに近い感覚で筆記できます。

一方でインク溜りがほとんどないため、インク溜まりにできるインクの色の変化を楽しむことができません。速筆で細かな字を書きたい方、インクの色の変化があまり好きでない方向けです。

・太字の特徴

のびのびと太い文字を大きな画面に書くことができます。ペン先は最もやわらかく感じられ、インク溜まりもたくさんできるためインクの色の変化を楽しむことができます。

逆に言うとたくさんインクが出てしまうため、インクの減りが気になったり、早く書き進めたい場合にインクの乾きをまたなければならないのが欠点でしょう。インクの色や変化を楽しみたいのであれば太字がおすすめです。

以上、いかがだったでしょうか。

万年筆のペン先の好みが細字から太字へ変化するは、正しい持ち方に慣れていないためうまく線が引けない方が多いことと、万年筆を好きになってもっとインクを楽しみたいといったこだわりが増えることが影響しているように思われます。

とはいえ太字が好きだった方が細字の魅力にはまってしまったということもあり、一概に言えないのが太さ論争の面白みです。この記事を読んだあなたはどちらだと思いましたか?お好みの太さを見つけて楽しい万年筆ライフを送りましょう!