万年筆、ちょっと使ってみたい。そう思っても一口に「万年筆」といっても価格帯も形も見た目も多種多様です。全くの初心者ではどれを選べばわからないのでは…そんな不安はありませんか?
実は万年筆初心者の方でも、ちょっとした知識さえあれば好みぴったりな自分だけ一本を選ぶことが出来るんです!自分にあった万年筆を効率よく選びたい。そんなあなたに万年筆の選び方の極意をご紹介します!
コツは自分の好みをしっかりと知ること!
万年筆はどれも一本が高価な文房具なので、初めて選ぶとなると慎重になってしまいますよね。
たくさんある選択肢からでも、いくつかコツを踏まえることでスムーズに選べるようになるんです!
コツその1:知識を蓄えよう!
まず第一に万年筆について正しい知識を持ちましょう。
万年筆は心地よく筆記できる反面、粗雑に扱っても簡単には壊れない鉛筆やボールペンとは異なり少々デリケートな文房具です。トラブルかな!?と思っても、単純に扱いが荒いだけだった、というようなこともあり得ます。
万年筆がどのような構造で、どんなものがあるのか、といった基礎知識はキチンと頭に入れておくようにしましょう。
コツその2:自分の好みを知ろう!
また、万年筆は個人の好みに合わせて選ぶことが重要です。はじめ良いと思ったものの実際に使ってみると違ったということもありますし、評判がいいと聞いて使ってみたけど合わなかった…というようなトラブルも意外と多くみられます。つまり個人差がかなりあるのです。
したがって、はじめのうちは食わず嫌いをせず、幅広く見てから自分の好みを心に決めるようにすると「思っていたのと違った」といったトラブルが避けられるでしょう。
コツその3:実際に触ってみてから決めよう!
そして最後はやはり百聞は一見にしかず!実際に万年筆を手に取り書いてみる機会を持つことが重要です。
もし周囲に持っている人がいなくて触る機会なんてないよ!という方もご安心ください。お近くの万年筆を取り扱っている文房具屋や百貨店では、基本的に試し書きがしたいと申し出れば試しに触ることは可能です。
最近では電化製品を扱う家電量販店でも取り扱っていることもありますので、まず探してみることをお勧めします。
ようするに、事前に情報収集をきちんとしておけば初めての万年筆でも納得のいくぴったりなものを選べるんです!
そんなこと言われても、どこから手をつけていいのかわからない!
とはいえ初めて万年筆を購入するとなると、まず何を気をつければいいのかすらわからないですよね。
一口に「万年筆の好み」といっても様々な要素を考えなければなりません。たとえば、
・ペン先の柔らかさ
・字の太さ
・インクの濃淡
・軸の重さや長さ
・デザイン
・書き心地
などなど、これ以外にもたくさんの要素があります。
良い万年筆は、一度購入すればそのまま一生を共に過ごすことも可能な文房具です。だからこそ、慎重に大事に選びたいですよね。
最も重要なのは、自分にあったものを見つけるまで妥協しないことでしょう。
このブログでは、万年筆を選ぶコツをできる限り初心者の方にもわかりやすいよう書き出してみました。ぜひ、このブログを読んでいるあなたも、一緒に万年筆マニアへの第一歩を踏み出しましょう!
万年筆には、1千円から1万円以内で購入できる定番商品から、10万円以上、場合によっては100万円単位と非常に高価で希少価値の高い万年筆が存在します。
この記事ではそんな豪華絢爛な万年筆と、定番で簡素、スタンダードともいえる万年筆のそれぞれの特徴と魅力をまとめてみたいと思います。
一般的な定番万年筆って?
まず、定番と呼ばれるスタンダードな万年筆をおさらいしておきましょう。一般的に定番と呼ばれる万年筆は、たいていは総レジン製の外装に包まれ、吸入式の金のペン先を持つ万年筆です。書き心地はやわらかく快適で、負担なく書けるのが魅力です。
価格は1万円から3万円程度と文房具としては少々お高めですが、革靴や革のバッグと同じくらいの値段に設定されています。インクもカートリッジとコンバータ、吸入式と選ぶことができ、ペン先の種類が最も充実しているのも定番万年筆の特徴です。
豪華絢爛プレミアムな万年筆、頂上決戦
さて、定番がわかったところでプレミアムの特徴をみてみましょう。
一口に豪華絢爛、プレミアムな万年筆、といいますが、その種類はおおよそ2種類に分かれます。第一に世界に限定○本しかないという「数の少なさ」からくるプレミア。第二に非常にクオリティが高く装飾過多ともいえる「職人沢の付加価値」からくるプレミアです。
隔年でブランドから発表されるプレミア商品は、有名デザイナーによるスタイリッシュなデザインで、限定数千本といった単位で販売されます。宝石や貴金石で彩られた豪華な装飾は、見るだけでもほれぼれしてしまいます。
そのデザインの美しさや質感は目を見張るものがあり、たとえば、蒔絵や彫刻はすべて職人の手作業で制作されます。クオリティや出来に多少ムラがある可能性もありますが、その完成度はすばらしいの一言です。おもわず欲しくなってしまうのが人の性というものでしょう。
しかし、欲しくなっても相手は有名ブランドの最高級品です。一本100万の万年筆はそうお手ごろに買えるわけはありませんよね。いわゆる洋服のハイブランドのスーツやドレスのような商品といえます。
デメリットとしては、このような書き心地は二の次でありジュエリー、もしくはコレクション的要素が強い点です。持った人の所持欲は満たすかもしれませんが、一本100万円もする万年筆で日々の筆記をする人ははたして何人いるでしょうか。
そもそも、蒔絵やジュエリーがふんだんにあしらわれたペンは、レジンのものより相当重くなります。ペン先も必ずしも金とは限らず、スチールのものが使用されているように、実際にインクを入れて使用することはあまり想定されていないのが現実です。
見た目の美しさ、置いただけでも光る高級感は他の追随を許さない豪華万年筆ですが、一般人にはなかなか手の出しにくい代物であるのは間違いありません。とはいえ、ブランドに弱いのも人間というもの。あなたも一本くらいなら…なんて買ってしまうかも!?
万年筆を買おうと決めたときに悩むことの一つに値段の問題があります。特に、コレクションしたい方などは何本も購入するのでひとつひとつの値段をできるだけ下げたいと願うこともあるのではないでしょうか。
たった一度ならばまだしも何度も高価なものを買うと、家族からチクチク文句を言われてしまったりすることも…そんなときに活躍するのが中古市場です。車やカメラと同様に、万年筆にも中古品を扱うお店は存在しています。
この記事では万年筆の中古品の魅力と購入する際に注意すべき点をまとめたいと思います。
中古にしかない!新品ではありえない魅力
もしや、中古由来の安価が中古品の魅力だと思ってはいませんか?中古万年筆の魅力は実はそれだけではないんです!
まず第一の魅力は、現在販売中止になっていたり、型落ちした古い万年筆も購入できることです。古いもの特有のレトロさは、古いものや使い古したものが好きな人にはたまらない魅力があります。
また、未だ発売されているものの中古品であっても、他人が使用したためにペン先が削れ熟成され、より滑らかに書きやすくなったペン先は魅力的です。もちろんものにはよりますが、本来自分で使い続けなければ味わえないやわらかな筆記感が楽しめるのは魅力です。
そしてなんといっても、現品ではおよそ買い求められないであろう値段の限定品や他では買えないプレミア品も、中古品の値段であれば手が届くというのも魅力の筆頭といえます。
一般的に螺鈿や蒔絵、宝石や彫刻の入った手作りの万年筆は一本100万円以上もする高価なものです。しかし、中古万年筆であればそのうちの何割か割り引かれた値段で取引されているので、(新品に比べればという枕詞はつきますが)お手頃価格で購入できるのです。
中古品にはありがち!?注意したいポイントとは
新品と異なる魅力を持つ中古品ではありますが、もちろんその分のリスクというものはつきものです。
前に使用していたことからくるペン先の傷みは、修理をしてもなくしきることはできません。新品のものよりは壊れやすく、問題も発生しやすいことは間違いありません。
また、あえて古い型を買う場合に気をつけたいのが、現在解決されているインク漏れやペン先の不具合が残っている可能性があることです。たとえば、最近の万年筆はほとんどインク漏れは起きませんが、昔はそこそこ頻繁に起こっていたことでした。
原因はインクタンクであったり、ペン先の機構の構造上の問題でもあり、レトロさはそれを理由に生まれるものではありますが、構造が古いことで不利益もあることは念頭に置いておくべきでしょう。
また、プレミアものの希少価値の高い万年筆の場合、所謂コレクター価格として、もとの販売されていた値段より数段高く値段が設定されてしまう場合もあります。自分がどうしても購入したいものは、やはり正規のもので逃さず購入できるようにしたいものです。
さて、一長一短ある中古万年筆ですが、個人的には新古品を探すよりも難しくないため、古いものに興味のある方は一度買ってみるととても面白いと思います。古い万年筆と今の万年筆で書き比べて歴史に思いをはせる。そんな楽しみ方もできるかもしれませんね。
ペンは正しい持とう!そうと言われることは多いと思いますが、世の中にはいろんな持ち方があります。万年筆も、持ち方に合わせて使って良いではないでしょうか。
この記事では正しい持ち方ではなくても使える万年筆の選び方を考えてみたいと思います。
持ち方の分類
万年筆の正しい持ち方をまずおさらいします。卵を握るようにそっと手を握り、親指の付け根と中指にペン軸を置いて、人差指と親指で優しく挟み、ペン先は紙と45度程度に寝かした状態で当てるようにします。
肘は90度程度に曲げ、あまり角度を曲げすぎないようにすると力が入りにくく疲れなくなります。とはいえこの記事は正しく持っていなくてもいいよね!という趣旨ですので、他にも想定できる持ち方を考えてみました。
その1:ペン先を握る・立てて書く
まず、ペン先の直前をぎゅっと握るコンパクトな持ち方があります。鉛筆を持つ時は書きやすいので、比較的ポピュラーな持ち方ではないでしょうか。先を持つため少し角度がつきやすいものの、短いペンでも親指の付け根を支えにできるのが特徴です。
ただ先を持つだけでなく、中指ではなく薬指を支えにしたり、一定数ボールペンのようにペンをまっすぐ立てて書く方が多いようです。その場合、万年筆は構造上寝かせて書かなければインクが出ないことが多いので、少々相性の悪い持ち方と言えるかもしれません。
その2:ペンの後ろを握る
次にペンを非常に長く持って、お尻のあたりを持つ持ち方です。おはしのようなイメージでしょうか。全体として寝かせてデッサンをするようにしゃしゃしゃと書く方が多い印象があります。
万年筆との相性はそれほど悪くないように思われますが、キャップとの相性が悪いと居心地が悪くなる可能性があります。
その3:上から掴んで持つ
最後になかなか万年筆でそういった持ち方をする方を見たことがないのですが、上から親指をひとさし指でつまむようにして持つ持ち方などがあります。
万年筆を書く方法としてはあまりよいものではありませんが、寝かせて書いているので当て方さえ合っていれば筆記できなくはない持ち方です。
持ち方別のおすすめ万年筆!
さて、上記のような特徴的な持ち方の方、とくに万年筆と相性が悪いといわれた方は持つのをあきらめるべきでしょうか?わたしはそう思いません。そこで正しくない持ち方でも書ける万年筆の選び方を提案します!
まず、前の方を持ち、立てて書くのが好きな方には短めの万年筆をおすすめします。もとから短いものは親指の付け根にあてて安定させて書くことは想定されていませんし、ペン先の角度も調整しやすくなっているはずです。
繰り出し式などキャップのない万年筆はより短くなるので良いでしょう。
次に、ペンの後ろにもってゆったりと書きたい方には、長めの万年筆をおすすめします。キャップを後ろにはめずに書けるほど長いものを選べば、後ろがごろごろして気になるという方でも無理なく使えます。
最後に、ペンを正しく持てるようになりたい!という方におすすめなのが、子供用の万年筆です。持ち手の部分が工夫されていて、自然と人差指と親指でつまんでゆったりとした角度で書けるようになります。
ペンの持ち方を矯正したいと考えている方は、子供向け万年筆、で探してみてくださいね。
毎日外出先で万年筆を使っていると、思わぬ事故で取り落としてしまったり、インクが乾いてしまったりとトラブルが起こってしまうものですよね。そんなトラブルを出来るだけ避けるためにも、出来ればトラブルの起こりにくい万年筆を選びたいものです。
この記事ではトラブルの起こりやすい万年筆の特徴を説明し、よりリスクの低い万年筆の選び方をご紹介します!
落とすと大変なもの
万年筆を落として起きるトラブルとしては、ペン先が曲がってしまったり、壊れてしまうことと、インクが飛び散って漏れてしまうというふたつのトラブルが想定できます。
まず第一に、ペン先が曲がるトラブルも、インクが漏れるトラブルも、キャップをしっかりと閉めておけば回避できます。
もちろん、書いている途中に取り落とすことはあるかもしれませんが、自分は物を落としやすいぞ!という自覚のある方はできるだけキャップが閉めやすいもの、つまり嵌めこみ型のキャップを選ぶとよいでしょう。
また、そもそものペン先をスチール製にしておけば、壊れたりひしゃげる心配も少し減りますので、書きながら落としそうだな、という場合はスチールのペンのものをおすすめします。
ペン先以外の要素としては、軽くて小さな万年筆は、持ち運びが便利な反面うっかりぽろっとトリオとしてしまう可能性が高くなります。落とさないようにするにはどっしりと重いものを選ぶとよいでしょう。
なお、ジンクスといってしまえばそれまでかもしれませんが、自分にとって高価だと思う万年筆を購入すると、落さないよう扱いがていねいになるので落とさない、という話も聞きます。
なんにせよ万年筆は繊細な道具ですので、大切に扱ってあげるようにしたいものです。
インクが渇きやすくて大変なもの
さて、次のトラブルとしてはインク詰まり、つまるところインクが乾きやすいというトラブルです。
インクが乾きやすさは、キャップの構造が一番の原因です。繰り出し式のキャップ、かちっと嵌める型のキャップ、回転型キャップの順で乾きやすくなります。ようは、密封性が高い方がペン先が空気と接しやすいため、インクが乾きやすくなってしまうためです。
とはいえ、どれだけ対処していてもインクが乾いてしまうということはあり得ます。もし、インクが乾ききり、詰まってしまった場合、一番楽な対処方法は水につけてインクが溶け出すのをじっと待つことです。
この作業をするには、インクタンクの隅々まで水を含ませる必要があります。したがって、ペン先は巻き込み型などの閉じているものよりも、オープンのものがより簡単に水を吸い上げてくれます。
インクタンクの方でいえば、カートリッジの万年筆やコンバータを使用している万年筆よりも、吸入式の万年筆の方が水を直接出し入れすることができるのでより早く乾いたインクを水で溶かすことができます。
つまり、このなかでは吸入式で回転型のキャップを持つ万年筆が一番インク乾きやインク漏れ、落下させてもトラブルが起こりにくく、またトラブルがあっても掃除やメンテナンスが楽でな万年筆といえるでしょう。
好みの万年筆を探す際は、そのようなメンテナンスについても少し頭の隅に置いて選ぶと後々の苦労が減りますので、参考にしてみてくださいね。